元ヤクルト鈴木康二朗 世界記録の756号を浴びた投手の意地「王さんに打たれて頑張れた」

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 問題の三回、王の第2打席。外角のシンカーで打ち取ることを想定して八重樫は2球続けて外角へ、その後、内角に2球要求した。いつもベースいっぱいに立つ王には内角を見せておかないと、こちらの狙い通り外角球を引っかけてくれないからだ。そして、フルカウントからの6球目。前の打席でも四球を与えていただけに、鈴木にはボールは投げられないという力みがあったのか、外角を狙った球は無情にもど真ん中に。そんな絶好球をもちろん王が見逃すはずはない。打球はライトスタンド中段に消えていった。

 近鉄にトレード後、86年限りで引退するまで鈴木には常に「王に756号を打たれた男」の枕ことばがついて回った。しかし、鈴木は後年こう言った。

「自分が潰れたら王さんが1人の投手を殺したことになる。王さんに打たれたことで頑張れた」

 その言葉通り、鈴木は翌78年は13勝3敗でチーム初の優勝に貢献している。

(清水一利/ライター)

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