西武・平良海馬が明かす先発転向「成功の要因は2つ」 いきなりの二桁勝利には周到な準備が

公開日: 更新日:

■直球の配分も変えた

 二つ目の取り組みは、直球の配分だ。平良の代名詞ともいえるのが最速159キロのストレートだが、今季は直球を投じる配分を変えた。

「長いイニングを投げるので、その分(リリーフの時と比べて)ストレートの球速は平均で3~4キロは落ちています。思いっきり投げるストレートは筋力も使うし、一番投げて疲れる球種なので、投げる割合をセーブしています」

 直球の割合を減らした理由はそれだけではない。

「体力温存以外にも、相手に球種を絞らせないという意味もあります。その代わりに以前投げていたカーブを復活させ球種を増やしました。打者と対戦回数が増えてくると、いろんな球種、球速帯の球を投げられた方が打ち取りやすくなる。実際のところ、カーブは(全投球の)割合にして2~3%くらいとあまり投げていませんが、”カーブを持っている”と思うだけでバッターは嫌だと思うので」

 周到な準備があっての先発転向。「自分でデータをとっているわけではなく、チームのスコアラー、バイオメカニクス、アナリストの人達との協力があってこそ。自分一人だけだったら何もできていないです」と話すが、データを取捨選択する能力の高さはメジャー関係者も認めるところ。本人が意欲を示すメジャー挑戦に向けて、着々と準備を進めている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…