巨人監督交代会見は原前監督の独壇場…低迷の反省も総括もなく、しゃべり倒してサヨウナラ
反省の弁といえば、4日の東京ドームでの最終戦後、セレモニーで「みなさんの期待に応えることができなかったのは、ひとえに監督である私の指導不足。私の責任であります」と話したくらいのもの。
この2年間の敗因は何で、来季以降の課題は何なのか……。低迷を招いた張本人がこれを総括しなければ、ファンもモヤモヤが消えず、新生阿部巨人に期待を抱けないのではないか。
■阿部新監督は「引き受けていいのか本当に悩んだ」
巨人OBがこう言った。
「2015年に退任した時も同じような雰囲気だった。V逸したのに、原監督の軽妙なトークにごまかされ、拍手で『おつかれさまでした』と送り出したものの、しっかりと敗因を分析したとえはいえず、チーム強化の方向性が定まらないまま、なし崩し的にバトンを受けた高橋由伸監督が3年連続V逸の憂き目にあったといっても過言ではありません」
一方の阿部新監督は「(監督就任を)引き受けていいのか本当に悩み、自問自答しました」と吐露。2年連続のBクラスで「ファンのみなさまに残念な思いをさせてしまった。責任を取らなければいけない。CS進出がなくなった日からずっとそういう気持ちだった」と神妙な面持ちだった。本当は来季もやる気満々だった原監督に代わり、ヘッド兼バッテリーコーチだった阿部新監督が低迷の責任をかぶろうとしていたことになる。
原監督は「自分のせいだ」なんて決して思わない究極のプラス志向の持ち主だ。かつての球団幹部は「日本一能天気な人」と評した。これこそが、17年もの長きに渡り、巨人軍監督のイスに座り続けられた理由かもしれない。