日大アメフト部廃部決定の裏に「外様排除」と根深い「隠蔽体質」…すでに上がる“2年後には復活”の見立て
不死鳥が死んだ。
部員による違法薬物事件を巡り、廃部が決定した日大アメリカンフットボール部。フェニックスの愛称で知られ、大学日本一を決める甲子園ボウルで歴代2位となる21回の優勝を誇る名門が、最悪の形で83年の歴史に幕を閉じることになった。
「今年8月に寮内で大麻や覚醒剤成分を含む錠剤が発見されて以降、アメフト部は消滅の危機に瀕していた。日大スポーツの象徴的存在とあって、日大関係者も存続の道を探ってきたが、今月27日には部員から3人目となる逮捕者が出た。翌28日に開かれた学内の競技スポーツ運営委員会で、存続を認めない決定が下されました」(関係者)
同部は2018年に、「悪質タックル」が社会問題化。当時の内田正人監督とコーチが解任された。あれから5年で今度は部内の薬物汚染。廃部も当然だが、「再建の道を進むチャンスはありました」と言うのは、スポーツライターの津田俊樹氏だ。「関学・京大・立命 アメフト三国志」(産経新聞出版)の監修にも携わった同氏がこう続ける。
「悪質タックル問題を受け、後任には公募に応じた立命館大OBの橋詰功監督が就任。アメフト界で手腕、人柄が認められる新監督の下で再出発を図った。就任2年後の20年には関東大学リーグ1部を制し、甲子園ボウルに出場。クラブハウスに住み込みながら部員と向き合う熱心な指導が実を結び始めていたのです」