ドジャースの“大富豪オーナー”はスター選手がお好き? 「カネは出しても口は出さない」甘さにリスク
その後も、FAでの補強を繰り返したが世界一には届かず、13年にリーグ優勝決定戦で敗退し、チーム運営の見直しを図った。
ウォール街出身のGMとしてア・リーグのお荷物球団だったレイズを強豪に押し上げたアンドリュー・フリードマン氏(現編成本部長)を引き抜き、緻密な統計データに基づいた戦力補強を行うと同時に、マイナー組織の充実を図り、名門球団を復活させた。
■ 大谷はおごるタイプではないけれど…
「フリードマンを編成本部長に据えたのは、オーナーグループの決定ですが、ウォルター氏は普段、本業である投資顧問会社が本拠を構えるシカゴで職務をこなしており、球団運営にはほとんど口を挟みません。『カネは出しても口は出さない』タイプで、大谷が今季まで所属したエンゼルスのモレノ・オーナーとは真逆のタイプです。大型契約を結んだ選手に寛容なところがあり、ここ数年は故障もあって結果を出せないエース左腕カーショーを功労者として扱うなど、1997年まで球団を保有していたオマリー一族のようにファミリー的な一面も持ち合わせています。大谷はおごるタイプではありませんが、オーナーのスター選手への甘さが将来的に不協和音につながるかもしれない」(米放送関係者)
大谷は契約に「オーナーか編成本部長が退任した場合、オプトアウト(契約破棄)できる」という付帯条項を盛り込んだ。異例の契約として注目されたが、オーナーの寛容さがアダになりかねない。