ドジャースの“大富豪オーナー”はスター選手がお好き? 「カネは出しても口は出さない」甘さにリスク
ドジャースを運営する投資家グループ「グッゲンハイム・ベースボール」の筆頭オーナーを務めるのがマーク・ウォルター氏(63)だ。
投資顧問会社「グッゲンハイム・パートナーズ」のCEО(最高経営責任者)を務め、2012年にドジャースを北米プロスポーツ史上最高額の20億ドル(当時約1660億円)で買収した。米経済誌「フォーブス」によれば、個人の保有資産は58億ドル(約8400億円)でメジャーのオーナーでは5番目の富豪だ。
野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏がこう言う。
「シカゴで起業した金融会社を、国際市場に目を向けて世界的な投資顧問会社へと成長させた。長期的な視点に立った投資を行っており、スタートアップ企業への資金調達も積極的に行っています。大谷と10年契約を結んだのは長期保有することで、投打の二刀流としての戦力はもちろん、球団ビジネスで継続して利益を生み出すと計算してのものでしょう」
球団買収後は巨額の資金を投じて選手をかき集めた。12年には若手有望株との交換でレッドソックスからエース右腕ベケット、主砲A・ゴンザレスらを複数トレードで獲得するなど、総額2億7000万ドル(当時約216億円)の大型補強を行った。