「ベンチに盗聴器があるんじゃないか!おい、探せ!」近藤昭仁監督はスクイズ外されブチギレた
■日本中がサッカーW杯に沸く裏で…
6月、日本はフランスで行われているサッカーワールドカップに初出場。ドーハの悲劇を経てやっとたどり着いた大舞台に日本中が沸いていた。スポーツ紙も連日サッカーの話題を1面で報じていた。
そんな最中の12日。私の1000試合出場のメモリアルゲームを黒木の勝利で飾る。23勝25敗で借金2。まだまだ上位を狙えると思っていた。それが、翌日から出口の見えないトンネルに迷い込むとは……。
13日のオリックス戦は小宮山さんが先発して4-6、2敗目は近鉄に8-12、3敗目も近鉄に6-9の逆転負け。それでもナインに危機感はなかった。
ロッテはオリオンズ時代からとにかく弱かった。3、4連敗くらいは当たり前。連敗慣れというか、「年中行事」のようだった。ナインのほとんどが敗因を分析することなく、そのうち勝てるさ、とタカをくくっていた。ただ、この時点でただ一人、危機感を持っていた人がいた。近藤監督である。18日の近鉄3連戦最終戦は、先発の黒木が6回途中2失点。5-2で九回裏を迎えたものの、吉田篤史が2死から追い付かれ、延長十一回に痛恨のサヨナラ負けを食らった。