「横綱になれば大きな鱗のワニ革のネクタイもできる」 元横綱初代若乃花が弟子に自慢した

公開日: 更新日:

 関取衆から、若い時に兄弟子たちのいない稽古土俵で、こっそり横綱土俵入りをしてみたと聞いたことが何度かある。初場所で綱とりに挑んだ霧島も、横綱は入門した時からの目標だという。

 横綱になったらどんな世界が待っているのか。元横綱鶴竜の音羽山親方は「自分の時は上がれるなら上がりたいと思っただけで、横綱になったらどうなるなんて考えもしなかった」と振り返る。陸奥部屋で霧島を指導していた時も、そんな話はしたことがないそうだ。

 1983年春場所前、二子山部屋で師匠の「土俵の鬼」元横綱初代若乃花が、胸のネクタイをつまんで弟子たちに言った。

「いいかおまえたち、横綱になればこういうふうなネクタイもできるんだ」

 ワニ革だった。締めにくくないかと思うほどウロコの大きな部位が使われていた。稽古の後、当時大関の隆の里が話しかけてきた。

「見たか」「すごいですね」「あんなネクタイしたいか」

 稽古に活を入れるために言ったと分かっていても、ネクタイのインパクトが強くて軽口が出たのだろう。プロ野球界ではアメリカ車に乗り、銀座のクラブで豪遊することが一流の証しとされる時代でもあった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース