ソフトバンク王会長の炎上“火消し”失敗招いた決定的禍根…83歳の球団ナンバー2を誰が守るのか?
ソフトバンク以外でもそうだ。東京五輪で侍ジャパンを金メダルに導いた稲葉篤紀監督が2017年、指導者経験ゼロで就任した際、王会長は第1回WBCで日本代表監督として世界一を達成した侍ジャパン特別顧問として、「彼は五輪、WBCと代表の経験も多い。選手に精神的なものを伝えられる。兄貴分としてアドバイスできると思う。(2020年開催予定だった東京五輪まで)3年間で経験は積める」と発言。「稲葉監督」にお墨付きを与えたことで周囲は王さんが言うなら……と納得した部分があったのも確かだ。
「2015年12月、巨人選手による賭博問題が発覚し、無期失格処分を受けたことに対しても巨人OB会長の立場から『もう過ぎたこと。(当時の新監督だった)高橋由伸君をどうするかという話だよ。賭博なんて関係ない。2016年、高橋由伸がどう戦うか。ましてや、もうその(賭博)選手たちはいないわけだろ。頼むから賭博とも言ってくれるなよ』とまくし立てて、沈静化を図った。本音と建前を使い分けながら、世論を納得させてきたのが王さんだった。しかし、ネットのコメントによる誹謗中傷が社会問題化する中、FA騒動を巡る王さんの発言は火消しをするどころか、かえって火の勢いが増し、老害呼ばわりされる始末。王さんも83歳になり、ネットやSNS上でのファンの反応を計算に入れた発言はできないでしょう。球団は王さんに火の粉が降りかからないためにも、しっかり守る必要があるのに、逆に矢面に立たせている。あんまりですよ」(前出の重鎮OB)