女子マラソン前田穂南がパリでメダルを取るための絶対条件 19年ぶり日本新で2度目の五輪ほぼ内定
「先頭集団の中にいて離されないこと」
「今までたくさんの選手が野口の記録に挑んできたが、厚底シューズを履いても日本記録は破れなかった。武富監督が『2時間20分を切れる練習をやった』と言うように、前田は目標に向けて質の高い練習を消化してきたのでしょう。そして中間点から積極的にPMの前へ出た点も評価できる。いいレースでした」
藤田氏も名古屋で前田の記録を抜くのは厳しいとみている。
ならば、前田が2度目の五輪でメダル争いをするにはどうすればいいのか。
「PMがいない五輪はタイム競技ではない。ペースの上げ下げもあるし、強い選手が最初から前へ出ることもある。どんなレースになっても先頭集団の中にいて離されないことです。2時間18分台の記録があればメダル争いに参加できる力はある。五輪代表に決まれば野口の日本記録を更新したことで注目度は増すでしょう。この日のように積極的なレースをして、ぜひメダルを取ってほしいですね」(藤田信之氏)
パリ五輪のマラソンコースはパリ市庁舎前をスタートし、エッフェル塔やベルサイユ宮殿といった観光名所を通る。高低差は156メートル。起伏に富んだコースで「五輪史上最も厳しいレースになる」といわれている。消耗戦の五輪でも、見ている者をワクワクさせてほしいものだ。
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