ナ・リーグ東地区はブレーブスとフェリーズがガチンゴ対決!
ナ・リーグ東地区
大リーグに詳しいスポーツライター・友成那智氏がレギュラーシーズンの行方を占う。
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昨年、ブレーブスが序盤から首位を独走し104勝で地区優勝を果たした。圧倒的な強さを見せたのはアクーニャJr、オルソン、ライリーの大ブレークが同時にあったからだ。今年も同じことが起きるとは思えない。ブレーブスは得点力が「特上」レベルから「上」レベルに低下するだろう。一方、フィリーズは昨季前半、T・ターナーのWBC燃え尽き症候群やトミー・ジョン手術明けのハーパーが7月まで一発をほとんど打てなかったことなどで、前半戦は得点力が低かった。それでも最終的に「上」レベルの796得点を記録している。今季はハーパーの本塁打量産を期待でき、両チームの得点力は同レベルに見える。
ローテはフィリーズがやや上、リリーフは層の厚いブレーブスに軍配が上がる。そんな拮抗した戦力を有する両者の優劣を決めるのはローテーション投手の稼働率で、ブレーブスに分がある。
投手の育成力があるマーリンズは、昨年84勝してポストシーズンに進出したが、今季はサイ・ヤング賞投手のアルカンタラがトミー・ジョン手術で全休するのが痛い。メッツも、唯一、計算できる千賀滉大が肩の故障で1カ月以上出遅れる。序盤から勝率が5割を切る展開になりそうだ。ナショナルズは、全休が常態化したストラスバーグと、防御率5~6点台と低迷するコービン(ともに年俸約52億5000万円)の2人が、チームの年俸総額の半分以上を占めているため、年俸700万ドル以下の選手たちでチーム編成をせざるを得ず、多くを期待できない。