大谷が語っていた理想の打者への成長プラン…「欲ではないですけど、変なものが出てくる。ですから…」
「分かりやすく言えば、小学生低学年の子が…」
「う~ん……僕は表裏一体だと思うんです。正しいフィジカルで、正しい投げ方をすれば、球速も上がるし、コントロールも良くなるし、スタミナ面でもプラスだと。バッティングも一緒。打球を飛ばすためにつけた筋肉がピッチングでマイナスになるとは思っていません。どちらも役に立つ、その基準値、ある一定の値を超えてきたら邪魔になる箇所というのは、もしかしたらあるかもしれないですけど。現時点でそうは考えていませんし、いまのこのフィジカルの筋量であれば、どちらでも役に立つくらいだなと思っています。どちらにもいい作用があって、なおかつ自分のパフォーマンスを高められるフィジカルの上限というのをオフの2カ月でどれくらい上げられるかといったら、体重は11キロ増とかでも筋量自体は5キロ増くらいのものですから」
──筋肉がないと技術的に上がらない部分があるとはどういうことでしょう。
「分かりやすく言えば、小学校低学年の子が、いきなり950グラムぐらいの木製バットをもって、きちっとしたスイングができるかといえば、そうじゃない。やっぱり、その子に合ったプラスチックのバットでもいいですし、その形状、その重量のバットでできる運動というのがあるでしょう。この重量を扱ううえで、スイングスピードを維持したまま正確にコンタクトするには筋肉、筋力もないとできないこともあります。僕は特に体も大きいですし、身長(193センチ)もあって、手も長いので、ますますないとキツいかなと」
──打者としてのプランはありますか。
「よりシンプルにしたいと。フォームもそうですし、考え方もです。2年目に(本塁打)10本打たせてもらいましたけど、3年目に入って、もっとこうして打ちたいというのができなかったときに、こうじゃないな、もっとこうしたいという部分……欲ではないですけど、変なものが出てくる。ですから、よりシンプルに打つために必要なことを考え、ただ打てばいいというか。いい結果の中にも課題、悪いところを見つけるのも大事かもしれませんけど、いいものはいいし、それ以上を求めなくてもいいのかなと」
◇ ◇ ◇
当時も外出許可制だった大谷に「プライベートな欲求」「目標」「車」などのテーマについて尋ねると、意外な返答があった。当時の大谷は何をどう考えていたのか。
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