連続金の阿部一二三が見据える柔道史上初「五輪4連覇」シナリオ 恋人のグラドルが会場で応援
表彰式で金メダルを授与されると、感慨深げにこう言った。
「東京のときより重みが詰まっています。練習の成果が出た。五輪の舞台で自分のやってきたことを出せた。もっと自信になった。もっと柔道が強くなれるように頑張りたい。絶対に無駄な努力はない。努力は裏切らないと僕は思っています」
座右の銘は「努力は天才を超える」。21年東京五輪では代表の座をかけて同階級のライバル・丸山誠志郎とワンマッチに臨んだ。18年のグランドスラムから3連敗を喫していた宿命のライバルを24分間の激闘の末に破り、五輪本番で金メダルを獲得した。柔道界からは、「丸山に勝利したあたりから、柔道家として一回りも二回りも成長した」との声が聞かれる。
そんな一二三に周囲は「パリは勝って当たり前」と期待を寄せた。2連覇への重圧を背負いつつも、大会直前には連覇達成に自信をのぞかせる出来事があった。
「階級を上げちゃうと、4連覇にならないんじゃないですか?」
練習を公開した6月下旬、一二三は記者会見でパリ五輪後に73キロ級に上げる可能性について、「いいですよね。やってみたいですよね」と笑顔を見せ、「4連覇」という言葉を口にした。