大谷は「50-50」どころか「55-55」にも現実味!《ヒリヒリする9月》初体験で上積み期待大
残り1カ月で盗塁をあと「12」、本塁打をもう「11」
日本ハム時代の2016年は、CSで日本人最速となる165キロをマークするなどチームの日本一に貢献。昨年のWBCでは投手として3試合に登板して2勝1セーブ、打者として全7試合に出場して23打数10安打(打率.435)、1本塁打、8打点。日本人選手では09年の松坂大輔以来となる大会MVPを獲得、日本の優勝に貢献したのは記憶に新しい。
8月は「(バットを)構えている段階で、いい未来があまり見えていない」と話したこともある。プラス思考の大谷がここまで悲観するのは珍しい。それほど調子が悪かったにもかかわらず、チームが正念場を迎えたタイミングで調子を上げ、いずれも両リーグトップとなる月間12本塁打、15盗塁と盛り返した。
残りは25試合。Dバックスを筆頭にア・リーグ中地区首位のガーディアンズ、ナ・リーグ中地区2位のカブス、同東地区2位のブレーブス、同西地区3位のパドレス……プレーオフ進出のかかったチームとの対戦が控えている。モチベーションはこれまでになくアップし、体中からアドレナリンが湧き出るのではないか。
大谷は前日の試合前にブルペン入り。昨年9月の右肘手術以来初めて、捕手を座らせた投球練習を行った。来季は投手として復帰するだけに、打者専念は今季がおそらく最後になる。来季は投手として復帰する以上、打って走ってのフル回転は球団がストップをかけるだろうし、「ヒリヒリする9月」を過ごしながら本塁打と盗塁の数で記録を作れるのは今年が最初で最後のチャンスでもある。
そんな事情を考慮しても、残り1カ月で盗塁をあと「12」、本塁打をもう「11」上積みすることは十分可能だろう。