お茶の間の人気者は野球選手からバレーボール選手に?「SVリーグ」11日開幕も…
バレーボールの新たなトップリーグ「SVリーグ」が11日に開幕する。2027年までの完全プロ化を目指したセミプロリーグで、現段階では選手のプロ契約を絶対条件としていない。
バレーボールプロ化構想の歴史は30年前にさかのぼる。サッカーJリーグが開幕した1993年の翌年、94年から「プロ化」の声が挙がっていた。そこから幾度となく頓挫しながら、マイナーチェンジを繰り返してきた。今度こそ成功するのか。
スポーツライターの小林信也氏はこう言う。
「バレーの強みは知名度や人気の高さ。一方で、アンバランスな部分が多いのが課題です。ひとつは、すべてのチームがプロ化を目指していないところ。今まで企業がチームを支えてきたため、独立採算制に抵抗があり、企業との兼ね合いがうまくいっていないのも確か。選手は①プロ、②1年契約のプロ、③完全社員という3種類に分かれているのが現状です」
課題はまだある。
「男子バレーの約80%が女性ファンなのです。B(バスケットボール)リーグのファンは男性55%、女性45%とほぼ半々といわれる。バレーはチームや地域というよりも選手個人を応援しているファンが多いので、地域の応援に結びつきづらい側面もあるのではないか。プロスポーツとして地域密着型を目指すのであれば、ファミリー層のファンが一定数いなければ厳しいといわれています」(小林氏)