佐々木朗希の争奪戦に「残る球団・消える球団」を性格と言動から分析…大穴に浮上する2球団の名前

公開日: 更新日:

「お金持ちになりたい」

「前田が所属するタイガースは虎視眈々です。ジャイアンツのGMだったスコット・ハリス編成本部長は、アジア出身選手の獲得に力を入れている。前田の存在が武器になると踏んでいるようです」(前出の特派員)

 一方で佐々木は「お金持ちになりたい」と発言したことがある。

 昨年、アマゾンプライムの番組に山本と出演。対談のコーナーで「夢」について語った際、「やりたいことをできるように。お金持ちに憧れているわけではなく、やりたいことがしたい。そのためにはお金が必要。引退したらいろいろサポートする仕事とかになってくると思う。人や環境に使いたい」と明かしていた。

 今オフはマイナー契約しか結べず、各球団は「国際ボーナスプール」から契約金を捻出する。来年1月15日に更新されるこのプール金は最大でもマリナーズなど8球団の約11億3000万円。メジャーで大型契約を結んで「お金持ち」になるのは、FA権を取得してから。佐々木の場合は最短でも2030年のオフになる。

 6年間は何が何でも肩肘の故障は避けたいはずで、そうなると優れた育成環境を持つ球団が有利だろう。

 メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏はこう言う。

「日本人選手の有無は別にして、特に育成環境に定評があるのは、ロイヤルズ、ダイヤモンドバックス、レンジャーズ、ツインズ、マリナーズの5球団。中でもロイヤルズは、佐々木にとって理想的な球団と言っていいでしょう」

 ロイヤルズの今年開幕時のチーム総年俸は、スポーツサイト「spotrac」によれば30球団中20位の約159億1000万円(当時レート)。1位のヤンキース(約435億8000万円)の約37%に過ぎない。

 年俸10億円以上の高給取りも4人しかいない。

「ロイヤルズはワールドチャンピオンになった2015年以降、地区優勝から遠ざかっていたが、生え抜きの選手を育て上げ、9年ぶりにポストシーズン進出を果たしました。投打ともに若手が多く、来季以降もポストシーズン進出に期待が持てる。佐々木が故障を恐れることなく、プレーできる環境といえます」(友成氏)

 本拠地は、東海岸でも西海岸でもない米中部のミズーリ州カンザスシティー。ニューヨークやロサンゼルスなどと比べて日本人にとってあまりなじみのない土地だけに、環境面がネックになるかもしれないが、「お金を稼ぐための6年間」を過ごす上では、大穴候補に浮上してもおかしくない。

  ◇  ◇  ◇

 記事序盤にも登場する「相思相愛」と見られていたドジャースだが、両者の間には“亀裂”が生まれているかもしれない。佐々木の背後にいる広告代理店にとっても、ドジャースでは“うまみ”がないようだ。いったいなぜか。水面下でいま、何が起きているのか。

●関連記事【もっと読む】…では、それらについて詳しく報じている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 3

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  4. 4

    ソフトB“二軍の帝王”砂川リチャードが一軍で打てない根本原因…師匠・山川穂高が喝破

  5. 5

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  3. 8

    ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

  4. 9

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  5. 10

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言