僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225
打率と打点は両立しない──。
2005年の6月ごろ、打率は3割を超えていたが、5番打者として岡田彰布監督に期待される打点が増えないことで僕は悟った。コツコツ安打を打っても打点は増えない。やはり長打が必要なのだと。
安打狙いをやめて本塁打狙いの大きなスイングに変えたことで、打率こそ.279に落ちたものの、29本塁打、阪神の歴代最多記録でNPBでも歴代3位という147打点で打点王のタイトルを取ることができた。
この年は4番の金本知憲さんも打率3位、本塁打2位、打点2位、四球1位、出塁率2位という三冠王級の活躍だったため、走者を置いて回ってくることが多かった。
僕の成績は極端だった。得点圏打率.370、本塁打は29本中15本が得点圏に走者がいる場面。満塁では25打数15安打で打率6割、満塁時だけで49打点。三塁に走者がいると.643。チャンスで打席に立つのが好きだった。
一方で走者がいない場面での打率は.225と低かったことでも、自分で言うのもなんだが、異常に勝負強かったことが分かる。なにより、2年ぶり9度目のリーグ優勝に貢献できたこと。恩人の岡田監督を胴上げできたことがうれしかった。