「君に友だちはいらない」瀧本哲史
企業も同じで、自由に動き回れる強い個人の集合体が求められるのだ。カリスマ的なスティーブ・ジョブズを待っていてもいつになっても現れない。瀧本氏は、今は何が正解か分からない時代だからこそ、窓際社員にもチャンスがあるという。
「年功序列が合理性をなす時代ではありません。古い組織に多いのは、過去たまたまうまくいった人が偉くなっているケース。しかし、当時と状況が変わったため、同じ戦い方じゃ通用しない。野球からサッカーに競技が変わったことに気づかず、同じ戦い方をしていては組織が死んでしまうのです。むしろ、傍流社員の邪道な発想が、会社を救う可能性が高いのです」
さあ、部署をまたいで、個性強い同僚集めて、新年からサッカーチームづくりだ。
(講談社 1700円)
◇たきもと・てつふみ 京大産官学連携本部イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門客員准教授。東大法学部卒業後、同学部助手を経てマッキンゼー&カンパニーではコンサルティングに従事。著書に「僕は君たちに武器を配りたい」(講談社)など。