「東京最後の異界 鶯谷」本橋信宏氏
■デリヘルの聖地では人妻系が人気
鶯谷では今、人妻デリヘルが活況を呈しているという。
「男たちは、人生経験があってムッチリした包容力のある女性を好むものなんですよね。それと、人妻デリヘルで働く女性たちは、私生活ではPTAをやっているような、きちんとしたいいとこの奥さんが多い。そういう落差があることで、彼女たちも“私がこんな破廉恥なことを……”と余計に発情するようです」
鶯谷は、しょうしゃな民家とラブホテルとが混在しているところも面白い。
「正岡子規の終焉(しゅうえん)の住まいである『子規庵』や、初代林家三平が住んでいた邸宅があるのもこの地で、周囲は完全なるラブホテル街です。まだ鶯谷に足を踏み入れたことがないなら、まずは散策から始めてそのユニークさを体感し、それからデリヘル嬢と遊んでみるのもいいかもしれませんね」
(宝島社 1429円)
◇もとはし・のぶひろ 1956年埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。ノンフィクション、小説、エッセーと幅広く活躍。著書に、自伝的小説「裏本時代」「AV時代」、45件の事件に迫る「戦後重大事件プロファイリング」、潜入ルポの傑作「やってみたら、こうだった」シリーズなど多数。