「8時間睡眠のウソ。」三島和夫、川端裕人著
忙しいときは1時間ほど昼寝をするなど細切れの睡眠で乗り切る、という人がいる。しかし、このような睡眠はあまり意味がないのだという。
通常の睡眠では、90分おきに浅い眠りのレム睡眠が表れ、それ以外のノンレム睡眠では、最初に「徐波睡眠」という深い眠りが表れ、後半徐々に浅くなっていく。このような正しい睡眠の構造は「メジャースリープ」と呼ばれているが、日中30分以上眠ると夜の徐波睡眠が表れにくくなる。
脳は、深い眠りの間によく冷えて休められる。しかし、細切れの睡眠をとると脳の冷却効率が悪くなり、眠ったつもりでも脳の疲労が取り除かれないのだ。本書では、睡眠にまつわる謎を解き明かしながら、理想の睡眠とは何かを探っていく。
(日経BP社 1400円)