「がんで死なない治療の選択」阿部博幸著

公開日: 更新日:

 がん治療における「樹状細胞ワクチン」研究の第一人者が、がん発生の仕組みなどの基礎から、最新のがん治療までを詳述する本書。

 細胞には本来アポトーシス(自然死)という仕組みがあるが、がん細胞にはそれがなく、いつまでも生きて増え続ける。このがん細胞をピンポイントで攻撃してアポトーシスに導くのが、樹状細胞だという。もともと体内にある免疫細胞のひとつだが、白血球の0・1%と非常に少ない。

 著者は、患者から採血した25ミリリットルの血液から単球という白血球の一種を取り出し、培養して未熟な樹状細胞を作りだし、がんの目印を取り込ませることでワクチンを製造。肺がんで22例中15例など、樹状細胞ワクチンの成果についても解説していく。

(徳間書店 1500円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育