「絶対に受けたくない無駄な医療」室井一辰著
転倒などで頭を打ったとき、日本では当たり前のようにCT検査が行われる。しかし、海外では“あまり実施しない方がよい検査”として研究が進んでいる。その理由は、被曝リスクだ。
イギリスやオーストラリアで、CT検査を受けたことのある若者を対象に調査したところ、白血病や脳腫瘍、そしてがんの増加が明らかになったのだという。しかし、日本では念のため、そして医療機関にとっての利益のため、世界と比較しても突出した年間4000万件ものCT検査が行われているのが実態だ。本書では、医療経済ジャーナリストの著者が、ぎっくり腰のX線検査から前立腺がんのPSA検査まで、百害あって一利なしの“受けたくない医療100”を一挙公開する。
(日経BP社 1400円)