「ドファララ門」を上梓したジャズピアニストの山下洋輔氏に聞く
「とにかくヘンなことをやっちゃうんだよね。興味があれば身軽に飛びつく、好きなことがあれば、ちゃんと声高に言う。これは完全に小山家のDNA。また小山家の人々が面白がって今回の取材に協力的でね。俺が覚えていないことを生々しく語るもんだから、グサグサ心に刺さりましたけど」
家系を探る先祖探求の旅は非常に有意義で、読者にぜひ勧めたいという。
「だからこそ今の俺がいる、という落ち着きどころがあって、ひと皮むけた感じです。これで安心して、また暴れられます(笑い)。親が元気なうちに、いろいろな話を聞いておくといいですよ」
▽やました・ようすけ 1942年、東京都生まれ。69年、山下洋輔トリオを結成。型にとらわれない演奏スタイルが高い評価を受け「ジャズ界の風雲児」と呼ばれる。国内にとどまらず、世界各国で演奏活動を行う傍ら、エッセイストとしても活躍。98年芸術選奨文部大臣賞受賞、03年紫綬褒章、12年旭日小綬章受章。現在は国立音楽大学招聘教授も務める。