【テレビの正体】「質の低下」が叫ばれるテレビ界。その嘆かわしい実態を検証する。
「テレビに映る北朝鮮の98%は嘘である」椎野礼仁著
一水会の鈴木邦男から「よど号」ハイジャックの面々を紹介されたのがきっかけで、訪朝すること計5回。気軽な旅行記形式で北朝鮮の現状と外交問題を考える本。
90年代半ばからの10年間ほど北朝鮮が飢餓状態に苦しんだのは本当だが、それ以後はかなり豊か。だが日本のマスコミ報道は変わらず、経済制裁路線も続く。著者によれば、それは安倍政権が外交カードとして日朝国交回復のタイミングを計ってきたから。特に東アジア外交で苦しい今は北朝鮮カードが有効なわけだ。官邸べったりの日本の大マスコミが報じる北朝鮮は「98%が嘘」と断じている。(講談社 840円+税)