「自民党と創価学会」佐高信氏

公開日: 更新日:

 連載が書かれたのはその頃で、公明党創価学会の政教一致の危険性や強引な金集め、池田大作名誉会長の横暴ぶりなどが余すところなく描かれている。

「第1回のタイトルは『権力の中枢に巣食う宗教家至上主義集団』で、〈国家国民よりも宗教家を大切にする公明党という政治集団が存在することを認識しなければ、連立政治の正体は見えない〉と切り捨てています。2回目には自社さ政権の言い訳として、〈強権的な政治を許さない、独善的かつ排他的な宗教を背景とする権力を許さないという立場に立てば、おのずから(自社さ政権に)たどりつかざるを得ない結論だったのではないか〉と書いています。安倍政権に対峙する野党は今、同じ心境でしょう。自民党は、かつてここまでこき下ろした危険な政党と今なお、連立を組んでいる。そして、共産党選挙協力している民進党を批判する。どのツラさげて言えるのか」

 本には安倍晋三と創価学会の関係も詳細に描かれている。当初、自民党の公明党・創価学会批判に安倍は及び腰だったというから興味深い。

「それは安倍の祖父、岸信介、その弟の佐藤栄作も学会・公明党と深い関係があったからです。しかし、その後、安倍は学会のことを『あまりに危険な団体』と言いだした。それなのに池田大作名誉会長と会ったと全国紙に報じられたのは2006年9月です。その後、首相に任命された安倍は、〈自公連立の内閣の首班になったことに特別な運命を感じる〉と挨拶している。〈危険な団体〉発言は何だったのか。あまりに軽すぎるし、姑息です」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭