茂木健一郎に言わせると、現在の人工知能はすごく集中力がある超オタクのようなものだ。天才はすごく集中力があるが、それだけでは天才になれない。
天才というのは科学的にまったく解明されていないので、長嶋茂雄の天才と赤塚不二夫の天才とアインシュタインの天才はどういう関係にあるのかわからない。
だが、今の人工知能の超オタク路線だけでは天才はつくれない。頭のよさには環境も影響を与える。マンガ家がトキワ荘に集まったことが、コレクティブ・インテリジェンスを起こしたのではないか。
養老孟司、みうらじゅんらが、天才とバカについて開講したバカボンのパパの母校、バカ田大学の講義録。(文藝春秋 1500円+税)