「野球部ひとり」朝倉宏景著
都立渋谷商業高校野球部の3年生が夏の大会を待たずに突然引退。
野球部が8人になったことを知ったサッカー部からグラウンド使用権を引き渡すよう求められた新キャプテンの瑞樹は、部員を勧誘するが、誰も相手にしてくれない。顧問の岡島によると、他高校との合体チームでも試合出場は可能で、都立自由が丘高校の野球部は部員がたった1人だという。無用なポジション争いを避けるためにも最適の相手だが瑞樹は乗り気になれない。こちらは悪評高いヤンキー校だが、相手は偏差値70超えの進学校なのだ。しかし、背に腹は代えられず瑞樹は、自由が丘の1人野球部員・本多に会いに行く。
ヤンキーと秀才、そして美少女マネジャーのにわかチームが甲子園を目指す青春小説。
(講談社 780円+税)