「オーパーツ 死を招く至宝」蒼井碧著
貧乏学生の鳳水月は、自分と顔も骨格もそっくりの古城深夜に出会った。深夜は水月と同じ法学部の学生で、オーパーツ、つまり「当時の技術では制作できないはずのうさんくさい古代の工芸品」の鑑定士だという。大型連休の前、深夜が鑑定を依頼された財前龍之介の屋敷に水月も同行することになった。その夜、ワインを飲んで酔いつぶれた水月は、翌朝、深夜に叩き起こされる。鍵がかかった部屋の中で、自分が収集した13の水晶髑髏に囲まれた財前の死体が発見された。髑髏はそれぞれ、鍵束、腕時計、指輪などをくわえている。(「十三髑髏の謎」)
「分身コンビ」が謎を解く短編ミステリー4編。「このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作。
(宝島社 1380円+税)