「違和感のススメ」松尾貴史著

公開日: 更新日:

 松尾貴史は最近、目にすることが増えた「反日」という表現に違和感を覚えている。政権に都合の悪いことをしゃべると、ネットなどで「反日芸人」と誹られるようになったのだ。

 芸人というのは唯一、権力者に対する失礼な言動が許される者だったのに。政権に批判的だとなぜ「反日」になるのか。

 国にとって最も大切なのは国民なのに、その国民の多数が反対していることを政権が屁理屈で押し通そうとする方が、よほど反日的行為ではないか。

 自分とは違う意見を「反日」と呼ぶことで封殺して、異論を唱えさせないムードが広まっているのでは。(「反日」と誹られて)

 権威を疑う松尾貴史の辛口エッセー。立川志の輔との対談も収録。

(毎日新聞出版 1400円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭