「一字違いの語彙力」山口謠司著
気前よく人に食事や金品を提供することを「大判振る舞い」というが、「大判」ではなく「大盤」が正解。もともとは「椀飯振る舞い」という江戸時代の中期から使用例が見られる言葉で、読みは「おおばん」ではなく「おうばん」。年に一度の正月などに一家の主人が親族を招いて開く盛大な宴のことを指したともいい、明治末期から次第に「大盤」と書くことが定着した。
ほかに、「除行運転」「汚名挽回」「魔天楼」「間一発」「重復」「プリント基盤」「肉迫」など、ついついやってしまう間違い語や、「侃々諤々」「剛の者」「青天の霹靂」など丸のみで覚えるに限る“ややこし語”までの語彙力アップのテキスト。
(さくら舎 1500円+税)