「豊臣家臣団の系図」菊地浩之著
秀吉の家臣団の系譜を解説した歴史テキスト。
秀吉の家臣団は徳川家康ら「五大老」から、子飼いの加藤清正、福島正則、石田三成まで幅広い。なので、本書では天正10(1582)年の本能寺の変までに、秀吉に仕えていた者を取り上げる。信長が大名に登用した家臣のほとんどは尾張三郡の出身者か、永禄元(1558)年までに仕えた者に限定される。対して秀吉の家臣団にはそのような地域性はなく、その人事特性をひもとくキーワードは年齢だという。 秀吉よりも年長の「(蜂須賀)小六世代」、同じ年齢から15歳年下までの「二兵衛世代(竹中半兵衛と黒田官兵衛で二兵衛)」、そして「(賤ケ岳の)七本槍世代」など年代別、さらに武断派と文治派に分けて徹底分析し、その人間関係を読み解く。
(KADOKAWA 900円+税)