「あたしの拳が吼えるんだ」山本幸久著
キッズも大歓迎! 小学4年生の橘風花が歯科医院の壁に張られたポスターを見ていると、「すぐそこなのよ。そのボクシングジム」と受付の女性に声をかけられた。彼女は歯科医の同級生で、戸部ボクシングジムの娘、戸部小町だった。
風花は2年生の女の子に意地悪をする6年生の織田公平を一発殴ってやりたいと思っていた。ママに「ボクシングって殴ったり殴られたりするのよ」と言われたが、殴られる前に殴ればいいんだと答えた。ジムに入った風花がステップの練習に必要なマスキングテープを買おうと百均ショップに行くと、公平がいて、「女のくせに生意気だな」と言う。
ボクシングにのめりこんだ少女の成長物語。
(中央公論新社 1800円+税)