「草笛物語」葉室麟著

公開日: 更新日:

 羽根藩の江戸中屋敷で生まれ育った13歳の颯太は、2年前から小姓として藩主の世継ぎで同い年の鍋千代に仕える。気弱で周囲からは「泣き虫颯太」と呼ばれているが、鍋千代は正直者の颯太を重用する。

 しかし、はやり病で相次いで両親を亡くした颯太は、伯父で藩校教授の岳堂に預けられることになり、国元に帰国。颯太は、藩内で世継ぎを巡って、「鵙(もず)」と呼ばれる中老の戸田順右衛門と、藩主の座を狙う御一門衆の三浦左近の派閥争いが起きていることを耳にする。

 世子の小姓だった颯太が、争いに巻き込まれることを危惧した岳堂は、颯太を友人の薬草園の番人・庄三郎に託す。1年後、藩主が急逝し、家督を継いだ鍋千代が国元に戻ってきた。

 羽根藩を舞台にした人気時代シリーズ第5弾。

(祥伝社 700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭