「お探し物は図書室まで」青山美智子著
短大を卒業してスーパーに就職し、婦人服の販売員になった藤木朋香。なにか違うと思うが、自分には大したスキルもない。そこで区立のパソコン教室へ行ってみた。図書館で「小町さゆり」というかわいい名のすごく体の大きな司書が薦めてくれたパソコンのテキストと、近くにあった絵本「ぐりとぐら」を借りた。
すると小町さんは、手作りの羊毛フェルトのフライパンをくれた。それを見て、朋香は「ぐりとぐら」に出てくる「黄色いカステラ」を作ろうと思いつき、パソコンで作り方を検索して作ってみた。失敗を繰り返して1週間後、ふんわりとしたカステラが焼き上がった。
人生に迷っている人に夢を与えてくれる本を薦める不思議な司書の物語。
(ポプラ社 1600円+税)