第一生命経済研究所主席エコノミスト熊野英生氏「投資は負けないことが大切」

公開日: 更新日:

「敗者のゲーム」チャールズ・エリス著
(日本経済新聞出版社)


 20年ほど前から、事あるごとに目を通しているのが、チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」です。

 著者は30年にわたって投資顧問会社や投資銀行などで調査・コンサルティングに腕をふるった人物。この本の帯には「全米100万部の超ロングセラー!」とあります。

 一言で表現すると、「投資は負けないようにがんばろう」という内容です。一度に大きな金額を投じ大儲けしようなどと考えてはいけない。失敗しないように、ちょっとずつ勝ち、積み上げていく。そんな取り組み方が大事だと書かれています。

 この考え方は投資に限らず役立つと思っています。たとえばテニス。プロプレーヤーではないのだから、大坂なおみ選手のように豪快なサービスエースを決めようとしたら自滅しかねない。天才的なショットなど打てるわけないのだから、一生懸命負けないように努力する。そういうことなのでしょう。

 投資で「ちょっとずつ勝つ」ことは、決してトップではないけれど、先頭集団にいられる秘訣だと思っています。

【連載】経済のプロが勧める 絶対投資に勝つ本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動