<38>指輪も捨て、心底すっきり
巡視船だいせんの公室で、桃地はコーヒーをいただいた。乗組員が食事をする場所だ。金城は甲板にひとり残して来た。ひとりにして大丈夫かと船長が心配したが「あとは海が導いてくれますよ」と桃地は軽く答えた。船長は大笑いして、船橋に戻っていった。
三十分ほどして金城が公室に入って来…
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