「古今東西スイーツ物語」𠮷田菊次郎著
7世紀に興ったイスラム文化は、ヨーロッパの食文化にさまざまな影響を与えた。
セルジュク・トルコのエルサレム占領を機に十字軍の遠征が繰り返されたが、十字軍の北上や東征が東西の交易路を発達させ、砂糖や香辛料、薬草などを西洋にもたらすことになった。
戦乱や疫病、飢餓が蔓延する時代は人びとは宗教にすがり、宗教の影響力は強大化する。
その当時、大きなオーブンをもっているのは修道院や教会、封建領主くらいだったので、修道院などでクッキーやガレットなどの宗教菓子やリキュール造りが行われたのだ。
古代エジプトのマジパンから現代のチョコレート菓子まで、著名なパティシエがスイーツの歴史を紹介する。
(松柏社 2750円)