第二話 立場的にあり得ない(21)前のドラムが、自殺したんだ
貴山が口にしたロックバンドの名前に、桂木が嬉しそうに反応する。
「そうそう、それだよ」
貴山は優雅に微笑む。
「そのバンドの初期の頃の曲を、アレンジしたものでしたよね。コードは簡単だけど、アルペジオで滑り、弾きのテクニックの難易度が高く、素晴らしかったです」…
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