「村の社会学」鳥越皓之著

公開日: 更新日:

「村の社会学」鳥越皓之著

 人間にとって永遠のテーマである他者との関係、「人づきあい」の知恵を、日本社会の基礎となる「村」に学ぶテキスト。

 村のようなコミュニティーは、日本に限らずほとんどの民族が持っている。しかし、なかでも日本の村(コミュニティー)は、長い歴史の中で工夫を重ね、風土に根差した固有の生活パターンを形成しており、それは「社会資本」ともいえるそうだ。

 現代社会は個人の自由を尊重するあまり孤立・孤独化をもたらした。コミュニティーを強化することは孤立化だけにとどまらず多くのマイナス面を防ぐとともに、「人間性」という人間固有の概念の実践においても大きな役割を果たしている。

「他者への配慮」「つとめ」など村の仕組みを社会学的視点から分析し、培われたコミュニティーの知恵を解説。 (筑摩書房 902円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  3. 3

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  1. 6

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  2. 7

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  3. 8

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上