「移民大国化する韓国」春木育美、吉田美智子著
「移民大国化する韓国」春木育美、吉田美智子著
韓国では日本を上回るペースで少子高齢化が進み、労働力不足が社会問題になっている。
それを補うために、2004年、非熟練外国人労働者の受け入れを決めた。外国人労働者を定着させるために韓国語教育や社会統合政策を進め、2019年末には、在留外国人の比率は韓国の総人口の4.9%にもなった。韓国は短期間で多民族国家に変貌を遂げたのだ。
その一因として、労働者だけでなく農山漁村の嫁不足の問題もある。中国やベトナムから妻を迎える「結婚移民」も増えたが、近年、それに対する排外主義も生まれている。
ヨーロッパの事例も挙げて、多文化共生と難民問題というテーマに切り込むリポート。
(明石書店 2200円)