「韓国 超ネット社会の闇」金敬哲著
IT大国を標榜する韓国のネット文化の深層を伝えるリポート。
ある調査によると、韓国人は実に人生の約40%をネットに費やしているという。「愛の不時着」など韓流ドラマが世界市場に打って出るのに決定的な役割を果たしたネット配信、YouTubeなどのニューメディアに広報戦略を集中して世界的アイドルになったBTS、そしてパンデミック下の韓国経済を支えたのもITインフラだった。
そうしたIT中心の社会はさまざまな副作用ももたらす。そのひとつが選挙だ。世界を先取り1997年の大統領選からネットが活用され始めた韓国では、ネットが選挙結果を左右してきた。
ネットを利用した世論操作やネガティブキャンペーンの実際などを紹介。ネット大国の光と影を見つめる。
(新潮社 902円)