(20)巨人の才槌頭が後をつけて来る
綾瀬はリュックを担いでいる。画帖と絵筆、それからワインが入っている。ワインは劇団主宰者への土産だ。
背後に気配があった。
誰かが綾瀬の後をつけて来る。ちらりと振り向くと大柄な男の姿が見えた。
遠くからでも男の大きな才槌頭が目立った。綾瀬は足を速めた。男の…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り1,206文字/全文1,346文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】