「クスノキの番人」東野圭吾著

公開日: 更新日:

「クスノキの番人」東野圭吾著

 逮捕され刑務所行きを覚悟した玲斗だが、現れた弁護士によって釈放される。弁護士を差し向けたのは、玲斗がその存在さえ知らなかった亡母の年の離れた異母姉・千舟だった。

 交換条件として玲斗は、千舟から「クスノキの番人」を引き継ぐ。千舟が育った家の敷地内にある神社の境内にそびえる巨大なクスノキの根元には大きな空洞があり、そこで願掛けをすれば願いがかなうといわれている。昼間は誰でも立ち入ることができるが、番人の役目は予約して夜中に祈念しにくる参拝者への対応だった。

 千舟はクスノキの空洞で何が行われ、どんなご利益があるのか何も教えてくれない。佐治という男が祈念中のある晩、玲斗はクスノキに近づく不審者に気づく。

 大樹が秘める力を巡る人間ドラマを描いた長編エンターテインメント。 (実業之日本社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇