(20)これはこうもりの風流踊りか?
重三郎と利兵衛叔父は九郎助稲荷から京町二丁目を抜け仲の町通りに出た。
妓楼の店先には早々とあかりが灯り、お上臈を冷やかす遊客の姿もちらほら。
重三郎は叔父から、父が営んでいた引手茶屋「蔦屋」の再興を持ち出され返事に窮している。
「重三郎にその気があるのなら…
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