(23)私の戯作を読んでほしいんです
西村屋与八は湯飲みに残った茶を、またズズズッと下品な音をたて呑み干した。
「女郎に戯作の値打ちがわかろうはずもなかろうに、不思議と吉原で評判のいいのは売れましたな」
重三郎、女郎云々の言い草にはムッとしたものの、それでもお上臈たちの本をみる眼は認めてもらえ、何やら…
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