著者のコラム一覧
増田晶文作家

1960年、大阪生まれ。同志社大学法学部卒。「果てなき渇望」(文藝春秋ナンバー・スポーツノンフィクション新人賞)でデビュー。著書に「稀代の本屋 蔦屋重三郎」「絵師の魂 渓斎英泉」「楠木正成 河内熱風録」「ジョーの夢」「エデュケーション」など多数。

(24)与八の声が急に温かいものに

公開日: 更新日:
切り絵・小宮山逢邦

 重三郎は湯飲みを手にした。

 茶はすっかり冷めてしまっている。だが、興奮のあまり声を振り絞った喉にはうまく感じられた。

 大手書肆の若主人、西村屋与八は渋々、重三郎の習作に眼を通している。

 重三郎は与八を窺う。本屋は眉を顰め、鼻をひくつかせ、口の端を上げたり… 

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【連載】蔦屋重三郎外伝~戯家 本屋のべらぼう人生~

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