ベテラン芸人はたけんじさん 「仕事よりゴルフ」で豪華な人脈
70年代初めには、三波春夫のモノマネで大ブレーク。「三波春夫でございます。お客様は神様です」は何度聞いても大笑いだった。
「あのネタは立川談志師匠や漫才の獅子てんや・瀬戸わんや師匠との楽屋での雑談の中から生まれたんです。三波さんがお客さんを神様みたいに褒め上げてウケてるらしいと談志師匠が言い、てんや、わんや師匠がそいつを派手派手しくやったら面白いんじゃないか、とおっしゃった。それをボクなりにアレンジして、ひとつの芸にしたんです」
これをきっかけにテレビの演芸番組や地方での仕事も一気に増えた。
「当時は演芸ブームもあって、NHKはもとより、民放各局の演芸番組に出まくってましたよ。地方はもっぱらキャバレーね。ご祝儀だといって1万円札を丸めて投げてくるお客さんもたくさんいた。収入だってアップ。月平均200万、300万はあったでしょう。その大半がゴルフに消えました」
夫人と音楽関係の仕事をしている長女(29)、OLの次女(25)の4人家族。
「娘たちはもう一人前の大人だし、カミさんも仕事を持ち、みんな好きなようにやっている。それが我が家の家族円満の秘訣です」