三遊亭遊史郎さんが述懐 夫公認で人妻と同棲した二つ目時代

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 ところが、二つ目ともなると、カバン持ちをしなくていい代わりに、前座の仕事も激減。師匠と一緒でなければ、飲食どころかお小遣いも頂けません。自分で食いぶちを見つけたり、つくったりしなくちゃなんないわけです。途端にピーピーし始めました。

 そんな時、私が主催する落語会に来て下さった年上の女性とねんごろになりましてね。「あなたの才能を磨くために、私と一緒に暮らしましょう」と迫られ、ついついソノ気になって同棲を始めたんです。

 借りたのは板橋区内の2DKマンション。見えを張りまして、家賃9万5000円は私が払い、そのほかの生活費を彼女が払うという暮らしが始まりました。

 一緒に住むといろんなことが分かってきます。実は彼女、静岡でローカル劇団を主宰していて、劇団の借金を返すために上京。水商売をしていたんです。

 そして、しばらくして「どうしても会ってほしい」というので、ある男性と面会しましたら、驚くなかれ、なんと夫だというのです。

 しかも、「同棲するのも、エッチするのも構わない。彼女をよろしく」と。別れ話じゃないんですよ。私の知らぬところで、夫公認の奇妙な二重生活だったんです。

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