俳優で名司会者だった柳生博さんは八ケ岳で“第二の人生”
81年から始まったNHK「クイズ面白ゼミナール」では学生役。その年の9月には「100万円クイズハンター」の司会に抜擢され、90年代には一世を風靡したフジテレビ系「平成教育委員会」のレギュラーとしてお茶の間に親しまれた。
一方、04年4月に「日本野鳥の会」5代目会長に就任。その年の12月、兵庫に事務局を置く「コウノトリファンクラブ」会長に選ばれた。
「両方とも、交通費だけ支給されるボランティアの名誉職だよ。野鳥やコウノトリのことを考えるってのは、すなわち人間を取り巻く環境全部に思いを馳せること。そんな人たちの応援団長になれればいいなと思ってお引き受けしたんだ」
公私ともに順風満帆と思ったが、昨年5月2日、長男の真吾さんが咽頭がんで突如、死去した。
「まだ47歳、子供4人を残して逝ったから、残念で残念で……」
真吾さんは園芸家を志して玉川大農学部を卒業。花卉農家での修業を経て、93年から「八ヶ岳倶楽部」の経営に参画。00年から08年までNHK「趣味の園芸」のキャスターを務めた。