「さよなら子供たち」ナチス占領下のフランスの実情を描く

公開日: 更新日:

 ジュリアンは母親と離れたくない甘えん坊。一方、ユダヤ人のジャンは父が捕まり母は行方不明でゲシュタポの影に怯えている。同じ中学生でも人種によって命の危険が違うのがナチが支配するフランスの実情だ。

 映画は徐々にドイツ兵が増え、ドイツに協力する義勇兵も登場。レストランではユダヤの老人が義勇兵の脅しを受け、女性客から侮蔑の言葉を浴びる。友情が生まれたのにジャンは連行され、ジュリアンは目に涙を浮かべる以外何もできない。ルイ・マル監督は説教調にならず、少年たちを淡々と描くことでナチの犯罪を忘れてはならないと語りかける。

 彼らが逮捕されたのは食料の横流しでクビになった少年ジョゼフの密告のせいだった。ルイ・マル監督は「ルシアンの青春」(73年)でジョゼフの原形ともいえるゲシュタポの協力者を描いた。こちらも見ごたえがある問題作だ。

(森田健司)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  3. 3

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  4. 4

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 5

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  1. 6

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  2. 7

    フジテレビ「中居正広氏に巨額賠償請求」あるか? 「守秘義務解除拒否」でウソ露呈

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    Kōki,『女神降臨』大苦戦も“演技”は好評! 静香ママの戦略ミスは「女優でデビューさせなかった」こと

  5. 10

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ